2014年5月9日(金)
ずさん審査 謝罪手紙
原爆症認定 国、勝訴男性に
小池氏に答弁
田村憲久厚生労働大臣は8日の参院厚生労働委で、ずさんな審査で原爆症認定の申請を却下され、4月30日の岡山地裁判決で国に勝訴した原告の男性(72)に対して、謝罪の手紙を送ったことを明らかにしました。日本共産党の小池晃議員の質問に説明しました。
男性は2008年にがんを発症し認定申請しましたが、国は原爆投下直後に長崎の爆心地に入ったことを示す証明書を見落として申請を却下しました。地裁判決は国に30万円の賠償を命じ、厚労省は7日、控訴しないことを明らかにしました。
小池氏は、控訴断念は当然だとした上で、原告や関係者には上京する意向もあるとのべ「直接会って謝罪すべきだ」と要求。田村厚労相は「大変厳しい判決。審査のときに書類をチェックできなかった」と過失を認め「異例のことだが、手紙でおわびを送らせていただいた」と説明しました。
小池氏は「国の完全な過失なのだから、直接会って謝罪すべきだ」と、政府の姿勢を批判しました。