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2014年5月12日(月)

東京で水俣病検診

“長年、手足しびれ耳鳴り” セピア色写真手に訴え

全員救済求める

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 未認定の水俣病患者を救済するため、水俣病不知火(しらぬい)患者会(熊本県水俣市)は11日、全日本民医連と協力し、東京都渋谷区の代々木病院で水俣病検診を行いました。熊本・鹿児島県出身で関東地方に住む約20人が受診しました。


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(写真)水俣病検診で問診を行う医師と受診者=11日、東京都渋谷区の代々木病院

 水俣病と診断された人は、政府や化学企業・チッソを相手にした「ノーモア・ミナマタ第2次訴訟」の東京原告になる予定です。

 水俣病をめぐっては、政府が2012年7月末に「被害者救済特措法」の申請打ち切りを強行し、申請に間に合わなかった被害者が相次ぎました。

 受診者と医師・看護師はグループになり、医師らが「週何回魚を買っていたの」「行商人の名前はわかりますか」などと聞き取りました。持参したセピア色の写真を手に当時を語る人もいました。

 受診者は長年、手足のしびれや、からす曲がり(ふくらはぎがつること)、耳鳴りなどに悩まされてきました。

 初めて受診した女性(78)=東京都葛飾区=は、熊本県天草市新和町の出身です。10代のころ水俣市に3年ほど住んでいたこともあり、不知火海で捕れた魚を市場や行商人から買って食べていました。

 「熊本にいる親族がみんな被害者手帳を持っているので検診を受けることにしました。自分が水俣病に該当するかもしれないと知らなかった」と話しました。

 1970年から水俣病問題に取り組み、全ての訴訟に関わってきた熊本県の藤野糺(ただし)医師(71)=水俣協立病院名誉院長=は、「不知火海沿岸からの転出者はたくさんいます。政府は被害者を全員救済すべきです」と語りました。


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