2014年5月25日(日)
高濃縮ウラン8割減
イラン IAEA最新報告
【カイロ=小泉大介】国際原子力機関(IAEA)は23日、イラン核開発問題に関する最新の報告で、同国保有の20%濃縮ウラン量が1月段階から8割以上減り40キロ以下となったことを明らかにしました。イランは欧米など6カ国と昨年11月に合意した「第1段階措置」を順調に履行しているもようです。
濃縮度20%に達したウランを核兵器製造に必要な90%濃縮ウランに高めることは比較的容易で、核爆弾1個をつくるのに必要な20%濃縮ウランは約250キロとされます。
イランとIAEAは21日、今年2月に合意した核関連施設の情報提供など7項目の措置について、「よい進展があった」とする共同声明を発表。同声明は、高性能爆薬の起爆実験を行った疑惑についての情報や、遠心分離器の研究開発に関する情報の提供を含む新たな5項目の措置実施も明記しました。
イラン核開発をめぐっては現在、国連安保理常任理事国(米英仏ロ中)に独を加えた6カ国とイランの最終包括交渉(7月20日期限)第5協議が6月16日に開催される予定。ロウハニ大統領は22日、滞在先の上海で記者団に対し、「最終合意に達することは可能だ」と表明しました。