2014年6月4日(水)
農村に混乱持ち込む
多面的機能促進法案 紙議員が批判
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日本共産党の紙智子議員は5月29日の参院農水委員会で、農政改革2法案のうち「多面的機能促進法案」について、農業の大規模化や企業参入といった「構造改革」を後押しするもので、「農村地域に混乱を持ち込み、農業の持続的な再生産を困難にしかねない」と批判しました。
紙氏は、農地を集積して兼業農家を農業から切り離せば「離農や転居が進んで高齢者だけになる危険性が高くなるのではないか」と追及。法案が建前とする国土や環境の保全、文化の継承といった農業の多面的機能は「兼業農家も含めて生産活動し、農業生産と一体でこそ発揮できる」と指摘。林芳正農水相は、「いろんな考え方がある。集積しなければ中長期的な集落の維持に結びつかない」などと答弁しました。
紙氏は、農村に必要なのは「構造改革」を後押しする交付金ではなく、「農業生産と地域コミュニティーを持続的に発展させる政策、とりわけ再生産を補償する政策が必要だ」と主張しました。