2014年6月6日(金)
「後方支援」 政府、定義の答弁拒否
参院委 「密室協議」と井上氏批判
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政府は5日、「戦闘地域」での自衛隊の「後方支援」に道を開く「武力行使一体化」の新基準について、3日の与党協議会の場で政府としての考え方を提示していながら、国会答弁を拒否しました。
同日の参院外交防衛委員会で日本共産党の井上哲士議員は、「一体化」を判断する4条件の一つである「戦闘行為に直接用いられる物品・役務」の定義を質問。武藤義哉内閣審議官は「協議が進められており、詳細は控えたい」と答えました。
井上氏は「国会に説明できない協議なのか」と批判しましたが、武藤審議官は同様の答弁を繰り返すだけ。井上氏は「密室協議で自衛隊を前線へ送り、丸ごと支援を行わせることは許されない」と強調しました。
さらに井上氏は、米海軍制服組トップのグリナート作戦部長が「集団的自衛権容認で海上自衛隊を空母打撃群やミサイル防衛パトロールへ統合し、自衛も含め一つの部隊として共同作戦が可能になる」(5月19日の講演)と述べていることを紹介。米国が解釈改憲に求める狙いは明確だと指摘しました。
小野寺五典防衛相は、安倍晋三首相とグリナート氏の会談(5月27日)で、日米軍事協力指針の改定を通じて「同盟の抑止力・対処力の強化に努めることで一致した」と述べました。