2014年6月10日(火)
「殺し殺される国に」
後方支援の新基準 笠井氏が批判
NHK討論
日本共産党の笠井亮衆院議員は8日のNHK日曜討論で集団的自衛権の行使容認や、自衛隊の海外派兵拡大について各党代表と議論しました。笠井氏は、政府が6日の与党協議会に提示した他国軍への「後方支援」の新基準について、「(憲法9条の)歯止めを外すのは変わらない」と批判しました。
笠井氏は、「戦闘地域」で自衛隊が他国軍隊を支援すれば相手から攻撃を受け、結果として憲法が禁じる「海外での武力行使」を展開すると指摘。安倍晋三首相の「再び戦争する国にならない」との主張とは反対に、「『海外で戦争する国』に変える狙いがはっきりしたのが、今の到達点だ」と強調しました。
自民党の高村正彦副総裁は、「戦闘地域」へ活動を拡大する政府案について「きわめて妥当」と評価。公明党の北側一雄副代表も、今の憲法上の歯止めについて「あまりにも縛り過ぎ。政策的判断の裁量を広げていいのではないか」と理解を示しました。
笠井氏は、集団的自衛権の問題についても、米国の要請でこれを行使してアフガニスタン戦争へ「後方支援」を決めたNATO(北大西洋条約機構)21カ国で結果的に1000人以上の犠牲者が出ていることを指摘。「結局、殺し殺される国になり、米国の戦争のために日本の若者の血を流すことになる」と述べ、「(集団的自衛権に)限定があろうがなかろうが、『戦争しない国』から『する国』への大転換だ」と強調しました。