2014年6月17日(火)
戦争か平和かの歴史的岐路
解釈改憲 閣議決定めぐり緊迫
安倍政権が集団的自衛権の行使を可能にする憲法解釈変更の閣議決定をめぐり情勢が緊迫しています。安倍晋三首相は自民党執行部に対し、22日までの国会会期中の閣議決定・与党合意の姿勢を崩しておらず、「いまの日本政治は戦争か平和かの歴史的岐路に立っている」(日本共産党の志位和夫委員長、14日の京都市での演説)重大な局面です。
自民、公明両党は17日、7回目の与党協議会を開き、座長の高村正彦・自民党副総裁が「私案」として示した「武力行使の新3要件」の議論に入ろうとしています。「新3要件」は、「急迫不正の侵害」に限定している現行の「自衛権発動の3要件」を根本から覆し、無限定の武力行使を求めるもの。
自民党の石破茂幹事長は16日の記者会見で「新3要件は非常に重要な意味を持つ。そこは自公で今週相当詰めた議論をしなければならない」と強調。菅義偉官房長官は同日の記者会見で閣議決定の時期について「この国会中にぜひ与党の合意ができるようにいま懸命な努力をいただいている」と述べ、仮に閣議決定の時期が国会閉会後にずれ込むとしても、与党合意という形で早急に固める考えを示しました。
自公は密室協議で“合意”をめざそうとしていますが、メディアに対し「世論調査をするのか」(公明・北側一雄副代表)と尋ねるなど世論を強く意識。安倍政権の暴走と国民の世論・運動とのせめぎあいとなっています。