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2014年7月17日(木)

集団的自衛権 集中審議

各党の態度をみると

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 衆参両院の予算委員会の集中審議(14、15両日)で、集団的自衛権の行使容認の「閣議決定」(1日)に対する各党の態度はどうだったのでしょうか。


「日米同盟を強化」 自民

行使反対明言せず 民主

 衆院予算委員会(14日)で、自民党の高村正彦副総裁は「もし日本を攻撃したらアメリカが相手をたたきつぶす、こういうことを(相手が)はっきり理解してこそ抑止力だ」と強調。「日米同盟の信頼性」を強化することが「閣議決定」の核心であるとしました。

 公明党の北側一雄副代表も「日米防衛協力をより実効性のあるものに、また信頼性のあるものにしていくことが一番大事」と同調しました。

 日本共産党以外の野党の態度はどうか。

 民主党の海江田万里代表は、「国民の議論を無視して決めることは反対」と述べ、「閣議決定」で重大問題を決めた手続きについて批判しましたが、行使そのものへの「反対」は明言しませんでした。

 同党元代表の岡田克也衆院議員は、多国籍軍の後方支援で「リスクが高まる」としながら、武力行使の一体化に関する限定を「見直すことに反対しているわけじゃない」と発言。危険な活動範囲の拡大の必要性を認めました。

 「立派なご決断をされた」。次世代の党の山田宏衆院議員は「閣議決定」を強行した安倍首相を礼賛し、みんなの党も安倍政権に同調しました。

 日本維新の会(橋下グループ)は、すでに行使容認の見解をまとめています。片山虎之助参院議員は「日米同盟の強化になり、抑止力も向上する」と賛成を表明しました。

 維新との合流を目指す結いの党の柿沢未途衆院議員も、政府が示した事例について「自衛隊がこういう活動をやることに本質的な異論があるわけではない」と述べています。

 審議を取材したある地方紙記者は「共産党の質問時間がもっと長ければ国会審議は面白くなる」と述べていました。

共産党の論戦

戦地派兵告発 各紙1面で

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(写真)質問する笠井亮議員=14日、衆院予算委

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(写真)質問する小池晃議員=15日、参院予算委

 日本共産党の国会論戦は、「閣議決定」が「戦闘地域」での他国軍への後方支援に道を開き、これまでの海外派兵よりもいっそう“殺し殺される”戦闘に自衛隊が巻き込まれる危険性があることを浮き彫りにしました。

 笠井亮衆院議員は、現に銃撃戦が行われているような「戦闘現場」に自衛隊が居合わせることを「閣議決定」が想定していると指摘(14日)。安倍晋三首相は自衛隊の活動場所が「戦闘行為の現場になる可能性はある」と認めました。

 笠井質問を受け、小池晃参院議員は「戦闘現場」で自衛隊が攻撃されれば応戦せざるをえず、結果的に戦闘に参加することになると追及(15日)。首相は「身を守るために、また任務を遂行するための武器の使用はある」と述べ、自己防護に加えて任務遂行のための武器使用を認めました。

 小池氏は、「非戦闘地域」の活動に限定されたイラク派兵(2003〜09年)でさえ薄氷を踏む実態だったことを示し、「戦闘地域」に行けばさらに危険にさらされると追及。首相は「危険はないのは明確だ」としていた14日の答弁を、「完全に安全な場所ではない」と言い直しました。

 16日付各紙も注目。「毎日」は1面で小池氏の追及に首相が武器使用を認めた答弁を紹介し、「武装集団などとの衝突拡大や、自衛隊が多国籍軍の武力行使に巻き込まれる懸念もある」と報じています。

 「朝日」も1面「自衛官の命 首相語らず」との見出しで、小池氏の指摘を紹介。「東京」も「戦地『安全ではない』」の見出しで取り上げました。

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