2014年8月6日(水)
核兵器廃絶 人道的見地から
世界大会フォーラム「市民社会の強い声必要」
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広島市で開催されている原水爆禁止2014年世界大会は5日、核兵器廃絶の先頭に立つ政府代表と市民社会の代表が対話・交流するフォーラム「核兵器全面禁止のために」を開き、145人が出席しました。
3人のパネリストが発言。オーストリア外務省軍縮軍備管理不拡散局長のアレクサンダー・クメント大使は、「より多くの人々にも理解しやすいように、人道的な見地から廃絶を訴えよう」と強調。日本の市民社会の運動が活発であることを評価し、核兵器廃絶が「安全保障の専門家だけでは実現できず、市民社会の強い声が必要」だと激励しました。
アルマンド・アリアガ・オチョアテギ駐日メキシコ大使は、「核兵器の存在は、それだけで世界の安全保障を脅かしており、人道的影響に対処することはできない」と訴えました。
原水爆禁止日本協議会(日本原水協)の高草木博代表理事は、「人類と核兵器は共存できない」と言い続けた被爆者の立場が「国際政治の巨大な流れとなり、多くの国が核廃絶のために立ち上がっているとき、市民社会が人類の生存の問題として立ち上がらなければならない」と訴えました。
海外代表を含む十数人の参加者が次々と発言。インドネシア国連代表部のプリマスト書記官は「核保有国に対してメディアを通じてメッセージを送れないか」と提案しました。
クメント大使は核兵器廃絶に向けた取り組みへのアドバイスとして、市民社会が緊急性をもった廃絶を要求していることを表明し、「いろいろな側面から適切にアプローチしていくことが重要」と答えました。