2014年9月21日(日)
アジアの平和協力、核兵器のない世界を
アジア政党国際会議 志位委員長が発言
日本共産党の志位和夫委員長は19日午後、スリランカのコロンボで同日開幕したアジア政党国際会議(ICAPP)第8回総会に出席し、「アジアの平和協力、核兵器のない世界をめざして」と題して発言しました。(発言全文)
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志位委員長は、今回の総会のメーンテーマが「アジアの共同体の構築」とされたことを歓迎。「アジア政党国際会議が、イデオロギーの違いを超え、アジアで活動するすべての政党に開かれたフォーラムとして、対話と信頼醸成、友好と協力、アジアと世界の平和秩序のため重要な役割を果たしていることそのものが、『アジアの共同体』への可能性を示すものです」と表明しました。
平和、友好、協力、繁栄の「アジアの共同体」を
志位氏は「アジアの共同体」という問題を考えるさいに、すでにこの大陸の各地で、さまざまな形で地域の平和協力の枠組みが形成・発展しつつあることは重要だと指摘。とりわけ東南アジア諸国連合(ASEAN)が、東南アジア友好協力条約(TAC)など、平和の地域共同体を形成していることに注目しているとのべました。
そのうえで志位氏は、北東アジアにはさまざまな紛争と緊張の火種が存在しているとのべ、「いかにしてこの地域に平和的環境を構築していくか」と問いかけ、日本共産党が提唱している「北東アジア平和協力構想」を紹介。この「構想」が決して理想論ではなく、ASEANがつくっている平和の地域共同体を、北東アジアでも構築しようというものだと強調しました。
志位氏は、アジア大陸の各地域で、それぞれの実情に応じた平和協力の枠組みを構築・発展させ、平和、友好、協力、繁栄の「アジアの共同体」をめざそうと呼びかけました。
核兵器禁止条約のすみやかな交渉開始を
核兵器の問題について志位氏は、来年は原爆投下70周年であり、核不拡散条約(NPT)再検討会議が開催されるとのべ、「核兵器のない世界」への決定的な転機の年とすることが求められると強調しました。
総会の「コロンボ宣言」案は、「2010年の核不拡散条約(NPT)再検討会議で核兵器国によって合意された核兵器の廃絶という明白な約束を実施する必要を再び強調し、潘基文(パンギムン)国連事務総長によって提案されているように、核兵器禁止条約についてのすみやかな交渉開始を呼びかける」とのべています。
志位氏は、この提起を「心から歓迎する」とのべ、「コロンボの地から、『核兵器禁止条約のすみやかな交渉開始』を世界に向かって呼びかけよう」と訴えました。
志位氏の発言は、「総会テーマに沿い、タイムリーなものだった」(鄭義溶(チョンウィヨン)ICAPP共同議長)など出席者の称賛を受けました。