2014年10月17日(金)
米価暴落 対策早く
紙議員要求 農水相「不安に応えたい」
参院農水委
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日本共産党の紙智子議員は16日の参院農林水産委員会で、米価暴落問題を取り上げ、「政府が安定供給、価格の安定に責任を持たず、市場原理にまかせた結果だ」と指摘し、過剰米の市場隔離など国の緊急対策を求めました。
生産者が受け取る米価=農協の概算金は生産費(60キロ、1万6000円)の半分にも満たない産地・銘柄が続出するなど深刻です。
紙氏は、「来年の作付けの見通しが立たない」「米作りも終わりだ」など各地の農家の悲痛な声を代弁。概算金にあわせる形で、スーパーなどで安売りが横行している実態を示し、「農家は低い水準で固定してしまうと心配している」と訴えました。
紙氏はさらに、西川公也農水相が14日の同委員会の所信表明で「農家の所得を増やす」と述べたことに言及し、収入減を緩和する従来の対策では所得は増やせないと指摘。概算金が低くなった理由は「国が市場原理にまかせたからだ」と批判しました。
西川農水相は「市場原理にまかせたのがよかったのかどうか」と述べつつ、「農家の不安にしっかり応えられるように体制をととのえたい」と答弁し、作況を見て対応する考えを示しました。紙氏は、米価暴落を受けた各地の農協や自治体の上乗せ払いなど独自の対策を紹介し、所得安定対策である直接支払交付金を半減する措置を撤回するよう求めました。
紙氏は今国会で審議入りされる日豪EPA(経済連携協定)について、農水委員会があげた決議に明確に反すると主張。農水委で審議されないのは問題だとして、連合審査の実施を求めました。