2014年10月19日(日)
小渕氏辞任論強まる
政治とカネ 他閣僚も疑惑続出
小渕優子経済産業相の政治資金をめぐる不明朗な支出問題をめぐり18日、政府・与党内で辞任論が強まりました。小渕氏自身は同日、自らの進退について記者団に聞かれ、「今私がやらなければならないのは、政治資金の調査をしっかりやること」と閣僚辞任について明言を避けましたが、「辞任は避けられない」(閣僚の一人)との声もあがっています。
安倍晋三首相は、政権浮揚を狙って小渕氏をはじめ女性閣僚起用を看板に9月の内閣改造を行いました。改造の目玉とした閣僚が辞任に至れば、政権への打撃となります。
小渕氏をめぐっては、関連政治団体の「小渕優子後援会」「自民党群馬県ふるさと振興支部」が、支援者向けの観劇費用を一部負担したことが明らかになりました。公職選挙法違反、政治資金規正法違反となる疑惑の究明・説明が求められています。自らの政治資金から親族の経営する会社への高額支出問題でも、政治倫理違反が問われています。
小渕氏のほかにも第2次安倍改造内閣に「政治とカネ」の問題が噴出しています。松島みどり法相は、選挙区の祭りで自らの名前が入った「うちわ」を配布。公職選挙法が禁止する「物品」の寄付にあたる問題を抱えています。江渡聡徳防衛相は、政治資金収支報告書に自身の資金管理団体から江渡氏個人に350万円を寄付と記載し、違法性が疑われています。
小渕氏が疑惑究明と自らの進退へのけじめをどうつけるのか。さらに、改憲と国民生活破壊の「亡国」政策を進めようとする安倍政権の足下に続出する疑惑に、閣僚の任命責任にかかわる重大問題として安倍首相自身がけじめを明確にできるのか問われます。