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2014年11月26日(水)

イラン核交渉 決裂を回避

7カ月間再延長合意

ウィーン 全体会合開く

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 【チュニス=小泉大介】イラン核開発問題解決に向けた同国と6カ国(米英仏ロ中独)との最終的包括交渉の期限となった24日、関係各国外相はウィーンで全体会合を開催し、交渉期限を来年6月30日まで7カ月間再延長することを決めました。双方の隔たりが大きく期限内の合意に至らなかったものの、決裂を回避した形となりました。


 イランのザリフ外相と6カ国側の窓口役である欧州連合(EU)のアシュトン前外交安全保障上級代表は全体会合後に共同声明を発し、「包括的解決は可能であり、われわれはできるだけ短期間の間に交渉を妥結するよう努力するつもりだ」と表明しました。

 米国のケリー国務長官は記者会見で、交渉は再延長後も厳しいものになるとの見通しを示すとともに、延長した理由について「過去数日間のウィーンでの協議において、実質的な進展を遂げることができたし、(包括合意に向けた)新たな構想も見えてきた」からだと説明しました。

 再延長交渉は12月にも開始される見込みで、来年3月までに「包括的枠組み」に関し政治合意し、その後4カ月間で技術的な問題も含めて最終合意することを目指します。

 イランと6カ国は昨年11月、イラン側がウラン濃縮活動を制限する見返りに6カ国側が経済制裁を緩和することを中身とする「第1段階措置」で合意。それにもとづき今年2月に最終的包括交渉を開始しましたが、7月の期限までに合意できず1度延長していました。

 この間の交渉では、将来的なウラン濃縮活動をイランにどこまで認めるか、経済制裁の解除をどのようなペースですすめていくかなどの根本的な問題を中心に最後まで大きな溝が残りました。

 報道によれば、イランは「核の平和利用」の権利を主張して、ウラン濃縮用遠心分離器を現在の1万9000基から大幅に増設したい考えなのに対し、核兵器製造を懸念する6カ国は数千基までの削減を要求しています。

 経済制裁に関してイランは早期一括解除を求めていますが、6カ国側は段階的に解除していく方針です。さらに、最終的包括合意の有効期間をめぐっても、最大20年間を見据える6カ国側と数年間にとどめたいイラン側とが対立しているとされ、再延長交渉も難航は必至の状況です。


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