2014年11月30日(日)
首相トップセールス同行企業 献金1・8倍7億円
自動車業界 原発メーカー
安倍晋三首相が昨年4月から今年1月にかけて行ったトップセールスに同行した企業のうち53社が自民党の政治資金団体「国民政治協会」(国政協)に2013年に計6億9800万円の献金をしていたことが29日、本紙の調べでわかりました。この献金額は52社が12年に行っていた額の1・8倍となっており、急増ぶりが際立ちます。
自民に13年本紙が調査
安倍首相はトップセールスに、のべ310団体・企業を同行させました。訪問先は中近東やアフリカ、ミャンマー、ロシアなど、のべ14カ国です。首相が先頭に立っての武器や原発の売り込みを行いました。
同行し献金した53社のうち49社が前年の12年にも、国政協に献金しています。その額は計3億7830万円です。
しかし、自民党政権が本格始動し、安倍首相が企業同行の外遊をした13年は、計6億9800万円に急増。献金した53社のうち、43社が献金を始めたか、増額していました。
同行企業で最多の6440万円を献金したトヨタ自動車は、12年の5140万円から1300万円の増額です。自動車メーカーでは、いすゞ自動車や日野自動車、スズキも献金を増額。
自動車業界は、「アベノミクス」(安倍首相の経済政策)による円安で、大きく利益を伸ばしています。
原発メーカーの増額ぶりも目をひきます。原発再稼働をめざす安倍首相は原発輸出にも熱心。トップセールスに同行し、トルコ政府と原発建設発注で合意した三菱重工は3000万円と3倍に。日立製作所と東芝は約2倍の2850万円の献金をしていました。