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2014年12月10日(水)

“核爆発後も対処可能”

核非人道性会議で日本政府代表発言

被爆者ら批判

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 【ウィーン=島崎桂】オーストリアのウィーンで8日に開幕した「第3回核兵器の人道的影響に関する国際会議」で、会議の趣旨に水を差す日本政府代表の発言を、被爆者が問いただしました。

 「核爆発後の市民の救出は不可能」との専門家の研究報告に対し、佐野利男・軍縮大使が質疑で「(核爆発後の)対処能力がないというのは悲観的だ」と述べました。

 同氏は日本の記者団に対しても「防護服があれば(爆心地に)入れる」「救出を諦めていいのか」と自身の発言を正当化しました。

 広島の被爆者でカナダ在住のサーロー節子さんは会議後、佐野氏に「広島での経験からすれば、問題(核爆発)が起きても対処できるというのは非現実的だ」と指摘。佐野氏が「対処能力を持たなくていいのか」と反論するなどのやりとりとなりました。

 サーローさんは「佐野さんは核爆発が起きたことを想定した発言をした。私はそうした危険を起こさないために会議に参加している」と語りました。

 サーローさんによると佐野氏の発言には、他国の政府代表や市民からも「信じられない」との非難の声が上がりました。


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