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2015年1月14日(水)

佐賀知事選 自公候補の敗北

知事選3連敗 政権に衝撃 安倍強権姿勢に反発

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 11日投開票の佐賀県知事選挙で、自民・公明両党が推薦する候補が4万票近い大差で敗れました。昨年7月の滋賀県知事選、同11月の沖縄県知事選に続き、与野党相乗りにならなかったケースでの知事選3連敗で、安倍政権の基盤のもろさが露呈しました。

 滋賀では原発再稼働が、沖縄では辺野古の米軍新基地建設が大争点となり、県民の厳しい審判が下りました。これに加えて、今回の佐賀県知事選での敗北は、安倍政権の「農協改革」や環太平洋連携協定(TPP)などでの強権姿勢に対する地方からの反乱ともいえる様相です。

農協解体狙い

 安倍政権の「農協改革」は、企業の農業進出を進めるために農協を解体することが狙いで、「戦後レジームからの脱却」の一環です。佐賀県知事選は、「改革」に反対する農協などが推す候補と自民党本部が推薦する候補が対立する「保守分裂」となりました。

 選挙期間中、菅義偉官房長官、自民党の谷垣禎一幹事長、稲田朋美政調会長らが相次いで選挙応援に駆けつけました。安倍晋三首相が有権者の電話に、自公推薦候補を「よろしく」というメッセージを残すという異例のてこ入れをはかったことも、「逆効果」だったとして、政権と執行部の責任を指摘する声もあります。

 安倍首相は、総選挙で「自公多数議席」を維持したことで国民の「信任」を得たと強調していますが、第3次政権スタート直後の重要な地方選での大きなつまずきに、政権に衝撃が走っています。自民党は、安倍首相も出席して開かれた13日の役員会で、いっせい地方選に向け今回の敗因分析を進めることを確認しました。

地方の声無視

 地元地方紙記者の一人は「総選挙では多数を取ったが、安倍政権の政策が支持されているとはいえない。特に地方の声を無視した介入姿勢に反発が広がった」と語ります。

 また、地方の農協組合長の一人は「保守にとっても、今の安倍政権は本当に地方や農業・漁業、山間地を大事にしているのかという不信の表れだ。この先さらに『農協改革』やTPPを強引に迫るなら、われわれも地方選に向かって黙っていない」と話します。

 安倍政権は、公約を裏切りTPP推進にかじを切り、「農協改革」をちらつかせ農協や農業者を「どう喝」してきました。総選挙が終わると、「改革」を一気に押し付ける姿勢を強めていました。

 菅官房長官は13日の記者会見で「農協が主役となって、農業の成長産業化に全力投球できるような抜本改革をしていく方針に変わりはない」と発言。民意を無視し「改革」を推進する姿勢を示しました。

 辺野古新基地、原発再稼働、TPP・農協改革―。厳しい審判に背く政権は一歩一歩自らの墓穴を大きくしています。


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