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2015年1月14日(水)

政党助成金 あきれた使途

懐石料理店・ゴルフ場で「会議」

領収書いらない「人件費」に全額

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 カレンダー作成、携帯電話購入、風船代、ゴルフ、障子のはりかえ…。自民党国会議員が、国民の税金である政党助成金をためこむ一方、「政治活動」とは縁遠い使い方をしているあきれた実態が2013年分の政党交付金使途等報告書でわかりました。


写真

(写真)西川農水相の自宅敷地内には、親族企業から「タイヤ」や「事務用品」を購入していた政党支部も親族企業も=栃木県さくら市

自民議員 13年報告

カレンダー作成

 小渕優子前経済産業相(衆院群馬5区)や御法川(みのりかわ)信英前財務副大臣(衆院秋田3区)が有権者に配布したことが発覚、利益供与ではないかと問題になったカレンダー。小渕氏が13年も53万9070円を「カレンダー作成費」として支出していたのをはじめ、計12人が「カレンダー印刷」「カレンダー代」などを記載していました。藤丸敏衆院議員(福岡7区)は、「(平成)25年カレンダー作成」45万1500円、「同26年カレンダー作成」49万1400円と2年分支出していました。

 長坂康正衆院議員(愛知9区)は、「大会費」として記念品に支出した154万8200円のうち110万2500円は、東京都内の警察グッズ販売店への支出でした。警察グッズを大会参加者に配布したのでしょうか。

親族会社に支出

 税金の還流が国会で追及された西川公也農水相(比例北関東)は、相変わらず親族企業2社に「タイヤ代」(5万2500円)、「事務用品」(12万3106円)を支出。

 望月義夫環境相(衆院静岡4区)は、「携帯電話機」7万8645円を地元のドコモショップに支出。「ゴミ処理費」12万1626円まで税金で“処理”していました。

 224万5000円の車を購入していたのは、高木毅衆院議員(福井2区)。「福井トヨタ」に支出していました。

 ためこみ額がもっとも多かった石井みどり参院議員(比例)は、「タクシー・ハイヤー代」の支出が335万7204円も。

ふすま張替代も

 細田博之幹事長代行(衆院島根1区)は、「トイレ・水道修理代」26万4300円、「障子・ふすま張替代」7万円、「駐車場舗装修復代」15万5400円まで。「風船代」5万400円といった支出まで記載していたのは、福井照衆院議員(比例四国)です。

 簗(やな)和生衆院議員(栃木3区)は、「組織活動費(会議費)」の「会場費」の名目で、5万円を那須烏山市のゴルフ場に支出。河村建夫元文部科学相(衆院山口3区)は、「幹部会議費」として5万8344円を宇部市の懐石料理店に支出しています。

 溝手顕正参院議員会長(広島)は、広島市や三原市のホテルに計4回、「会議費」99万6966円を支出。岩屋毅衆院議員(衆院大分3区)は、「大会費(会場費)」として、中津市・耶馬溪などリゾート地のホテル、旅館に計7回、172万3105円を支出しています。

腐敗させる根源

 党本部から受け取った1200万円の政党助成金を全額「人件費」に支出していたのは、金子一義元国土交通相(衆院岐阜4区)、中曽根弘文元外相(参院群馬)ら10人。安倍首相側近の衛藤晟一首相補佐官(参院比例)は受け取った1900万円全額でした。

 人件費は、領収書がいらないため、その後の追跡が不可能です。

 これらの実態は、政党助成金が政党を堕落、腐敗させる根源となっていることを浮き彫りにしています。


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