2015年1月15日(木)
15年度予算案
国民負担増次つぎ
介護・年金・生活保護・医療
安倍内閣は14日に閣議決定した来年度予算案で、介護、年金、生活保護費などで社会保障の大改悪に踏み出しました。
介護報酬は2・27%削減で、実質2回連続マイナス改定です。介護労働者の処遇加算などをのぞくと給付費ベースで2072億円削りました。特別養護老人ホームの相部屋入居者から部屋代(月1万5000円)を新たに徴収し、利用者負担増も図ります。
障害者福祉の報酬は、「据え置き」ですが、働く人の賃金は上げるため事業者報酬は実質1・78%への減額となります。
年金では、物価上昇以下に年金を抑える「マクロ経済スライド」(0・9%削減)を初めて発動。過去の物価下落分を理由にした年金削減も新たに0・5%分を実施。その結果、物価が上昇するなか、改定率は1%にとどまり、年金生活者を直撃します。安倍内閣はさらに物価下落時にも「マクロ経済スライド」を発動できるよう法改悪を狙っています。
2013年から扶助費を最大10%も削減している生活保護も、「住宅扶助」と「冬季加算」を削減(計60億円)し、生活困窮者をさらに窮地に追いやろうとしています。扶助費とあわせた削減額は330億円にのぼります。
医療では、今年度から順次70歳になる人の窓口負担増(1割↓2割、74歳まで)を今年度も実施。さらに来年度以降は、後期高齢者の保険料「特例軽減」の廃止で2〜10倍の値上げ、入院給食費の自己負担200円の値上げなど“老いも若きも負担増”を押し付けようとしています。