2015年1月27日(火)
安保法制、5月提出へ
菅長官が初の時期明示
菅義偉官房長官は26日の記者会見で、安全保障法制整備のスケジュールについて、「連休明けに法案を提出することを考えている。それに間に合うような形で(政府・与党の協議を)進めていく」と述べ、関連法案の通常国会への提出は5月の大型連休明けになるとの見通しを示しました。
法案は、集団的自衛権行使を容認した昨年7月の「閣議決定」を具体化するもの。政府は2015年度予算成立後に提出することを目指していますが、関係閣僚が「5月の連休後」と時期を明示したのは初めてです。
「イスラム国」による日本人人質事件が深刻な展開を見せる中、日本がアメリカと肩を並べて世界中で戦争する国づくりを進める姿勢を改めて明確にしたもので、人質の人命への影響を含め極めて重大です。
他方、政府としては、2月にも開始される自民、公明両党間の協議の時間を確保するとともに、法整備に対する国民の批判が厳しいことをふまえ4月のいっせい地方選への影響を最小限にしたいとの思惑があります。
政府は安保法制と密接に関係する日米軍事協力の指針(ガイドライン)再改定が、当初目標としていた昨年末から「今年前半」に延期されたことも踏まえ、双方の内容のすり合わせを慎重に進める方針です。