2015年2月21日(土)
砂糖業界から814万円
西川農水相 親密な関係
利害からむ献金受け取る
木材加工会社、砂糖業界と、補助金受給企業からの違法献金の疑いが相次いで明らかになっている西川公也農水相の政党支部が、同氏が衆院農水委員長に就任した2006年以降、13年までの8年間に、砂糖業界から計814万円の献金を受け取っていたことが、本紙の調べでわかりました。
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西川氏が代表を務める「自民党栃木県第2選挙区支部」は、13年7月17日、砂糖メーカーの団体「精糖工業会」(東京都千代田区)の関連企業である「精糖工業会館」(同、資本金1億5000万円)から100万円の献金を受け取っています。
精糖工業会は同年3月26日に「さとうきび等安定生産体制緊急確立事業」の補助金決定を受けており、献金は、国の補助金の交付決定を受けた企業や団体に1年間の政治献金を禁じた政治資金規正法に違反するものです。
西川氏は、06年に衆院農水委員長、自民党農林水産物貿易調査会事務局長、07年に自民党農業基本政策委員長、13年に自民党TPP対策委員長などを歴任し、14年9月に農水相に就任した“農水族”です。
本紙の調べによると、06年〜13年の間、精糖工業会館からは、違法献金の疑いのある13年7月の100万円のほか、パーティー券購入140万円、30万円の献金を受け取っています。
献金していた精糖工業会館の社長で、精糖工業会の会長でもある久野修慈氏が、会長の「塩水港精糖」(東京都中央区、資本金17億5000万円)は、パーティー券購入30万円、250万円の献金がありました。
塩水港精糖のグループ会社2社もパーティー券購入ふくめ計220万円の資金提供。ほかに砂糖メーカー2社から計44万円の献金があり、砂糖関連の資金提供は計814万円にのぼりました。
西川氏と砂糖業界との“甘い”関係が浮かび上がります。
西川氏は、13年7月の100万円について、「違法性はないが、大臣の職責に鑑み、いささかも疑問を持たれないよう、けさ一番で返金した」と開き直っています。
しかし、関係業界からの利害がからむ献金を受け取ること自体、厳しく問われなければなりません。
17日の衆院予算委員会で「西川氏は説明責任を果たしている」とかばった安倍首相の任命責任も問われています。