2015年3月9日(月)
TPP 情報隠し時代遅れ
参院国際調査会 紙議員が批判
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環太平洋連携協定(TPP)などを議題とするため参院に新設された国際経済・外交調査会は4日に会合を開き、日本共産党の紙智子議員がTPP交渉での国民への情報隠しを批判しました。
紙氏は、秘密交渉で進められているTPP交渉について、「とりわけ農業や食料の分野で国民の不安が大きいことは言うまでもない。国民に情報を出さずに交渉するやり方に強い批判が出ている」と指摘。「政府は秘密保持契約にサインをしてTPP交渉に参加したわけだが、このような秘密保持契約に日本がサインをした交渉は過去あったのか」とただしました。
外務省の斎木尚子経済局長は「TPP以外に例はない」と答えました。
紙氏は、アメリカやEU(欧州連合)ではTPP交渉に対し「透明性に欠ける」と関係団体などから意見が噴出していることを紹介。EUが今年1月、「国民の理解を得なければうまくいかない」と、米国との環大西洋貿易・投資パートナーシップ(TTIP)交渉で米側に提案した文書案を公表した例なども示し、「全く情報を出さない交渉のやり方は時代遅れなスタイルだ」と批判しました。
紙氏はさらに、世界貿易機関(WTO)協定によって、農業や水産業など第1次産業は発展したのかを質問しました。内閣府の担当者は「残念ながら存じあげない」と答弁しました。