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2015年4月2日(木)

企業・団体献金全面禁止法案提出にあたって

2015年4月1日 日本共産党国会議員団

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 日本共産党国会議員団が1日、発表した「企業・団体献金全面禁止法案提出にあたって」は次の通りです。


 本日、「企業・団体献金全面禁止法案」を衆議院に提出しました。

 この間、安倍政権のもとで、国の補助金を受けている企業から閣僚への献金をはじめ、「政治とカネ」が問題になっています。このような問題が浮上するたび、「国民に疑惑をもたれてはならない」との議論がおこりますが、今こそ、金権腐敗政治の根源である企業・団体献金の禁止に踏み出すべきです。

 本法案は、パーティー券購入を含む企業・団体からの政治献金を全面的に禁止するものです。

 二十数年前、リクルート事件、ゼネコン汚職など、自民党の金権腐敗政治に国民の厳しい批判が向けられ、「政治改革」が政治の焦点となりました。「企業・団体献金については、廃止の方向に踏み切る」とされながら、この時の「政治改革」は、「政党支部への献金は認める」「政治資金パーティーは残す」という二つの抜け道をつくり、企業・団体献金を温存してきました。

 直近の政界全体への企業・団体献金総額は87億6300万円にのぼり、政治資金パーティー収入の総額は176億4300万円となっています(総務大臣届け出分と都道府県選管届け出分の合計、2013年分)。パーティー券は、その大半を企業・団体が購入しているのが実態であり、形を変えた企業・団体献金にほかなりません。この巨額の政治資金パーティー収入が透明化されていないことも問題です。

 企業の政治献金は、本質的に賄賂性を持つものです。

 そもそも、国民一人一人が、自ら支持する政党に寄付することは、主権者として政治に参加する権利そのものです。

 「企業も社会的存在である」などと正当化していますが、参政権を持たない企業が政治献金をすることは、国民の参政権を侵害するものです。

 営利を目的とする企業が、個人をはるかに超える強大な財力で、政治的影響力を行使するなら、政治は大企業、財界に向けたものになってしまうことは明らかです。

 わが党は、今国会冒頭、「政党助成法廃止法案」を提出しました。政党助成制度は、「政治改革」のもとで「企業・団体献金を禁止する」という口実で導入されましたが、いまだに企業・団体献金は禁止されず、政党助成金と「二重取り」が続いています。

 こうした状況が、腐敗政治をうみだす温床となり、政治の劣化と政党の堕落をつくりだしています。政党は、何よりも、国民の中で活動し、国民の支持を得て、その活動資金をつくる、ということが基本でなければなりません。企業・団体献金の全面禁止と政党助成制度の廃止を一体として行うことが、金権腐敗政治を根絶する道です。

 以上の理由から、企業・団体献金の全面禁止を提案します。

〈法案のポイント〉

●企業・団体による寄付、パーティー券購入の全面禁止

  企業・団体による寄付を禁止する。

  政治資金パーティー収入を寄付とみなすことにより、企業・団体によるパーティー券購入も禁止する。公開の対象は、5万円超となる(現行は20万円超)。

●政治団体代表者の監督責任強化

  政治団体の代表者に、当該団体と会計責任者の監督責任を課す。

●収支報告書の要旨公表期限の短縮と要旨作成の義務化、公開の迅速化

  2006年と07年に後退させた規定を元に戻し、収支報告書の要旨公表期限の短縮、要旨作成の義務化、情報公開開示の迅速化をはかる。

●個人による寄付の上限引き下げと分散禁止、「特定寄付」規定の削除

  個人から政党・政治資金団体への寄付総額の上限を1000万円(現行は2000万円)に、他の政治団体(資金管理団体含む)への寄付総額の上限を500万円(現行は1000万円)にする。

  収支報告書への記載を免れる目的で、分散寄付することを禁止する。

  公職の候補者が、政党から受けた政治活動に関する寄付を自らの資金管理団体に対してする「特定寄付」(現行は上限なし)の規定を削除する。

●罰則の強化

  全体的に量刑を引き上げ、政治資金規正法に違反した者には5年間の公民権停止。


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