2015年4月2日(木)
「規約」に書いてありますよ、下村文科相
博友会費は自民支部宛て 「任意団体」の偽り明白
政治資金規正法違反(虚偽記入など)で刑事告発された現職閣僚、下村博文・文部科学相(衆院東京11区)の後援会組織「博友会」の実態が政治団体であることを裏付ける資料が1日までに明らかになりました。
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2012年の総選挙で自民党が政権に返り咲き、下村氏が第2次安倍政権の文科相に就任した後に出されたとみられる「近畿博友会」の「趣意書」にある「規約(抜粋)」です。
これによると、第二条(目的)には「下村博文氏の政治活動を支援すること」と明記。第四条(会員)では「第二条の目的に賛同し、入会申込書を提出した者をもって会員とする。なお、会費は年払いとし、『自由民主党東京都第11選挙区支部 下村博文』宛てに振り込むものとする」としています。
博友会の会員なのに、自民党支部に「会費」が支払われていたことになります。
下村氏が国会で再三答弁しているように、近畿博友会が任意団体だったら、特定の政党支部を指定して会費を振り込ませたり、集めたりすることはありえないことです。
下村氏が代表を務める政党支部「自民党東京都第11選挙区支部」に振り込まれたカネは寄付なのか、任意団体である「博友会」の会費なのか、区別がつかないようになっています。こうしたことが可能なのは、「近畿博友会」の「規約」で明らかなように、各地の博友会の実態が下村氏を支援する政治団体だからです。
実際、下村氏自身が12日の衆院予算委員会で「秘書官がつくったもの」と認めた、2月13日の「全国博友会幹事会」で配布された資料では、各地の「博友会」ごとの「年会費納入状況」が記載されています。
これは、各地の博友会の役職者と下村氏側が相談、共謀しないかぎり不可能な資料です。
あらゆる点で「博友会」は、「政治団体」です。「任意団体」と偽って政治資金集めをすることは、「政治活動の公明と公正を確保し」「国民の不断の監視と批判の下に行われるようにする」という規正法の趣旨に著しく反するもので、下村氏の責任は重大です。
下村氏の事務所は本紙の問い合わせに回答をよせませんでした。