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2015年4月10日(金)

JA全中 萬歳会長が辞意

農協「改革」閣議決定をうけ

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 全国農業協同組合中央会(JA全中)の萬歳(ばんざい)章会長は9日、全中理事会後に記者会見し、任期途中で辞任する考えを表明しました。8月の全中臨時総会で新会長を選出します。

 辞任の理由について、萬歳氏は「農協改革の関連法案が閣議決定されたことを一つのくぎりとして、協同の力で自己改革を実践するためにも、新しい中央会のあり方を新会長のもとで流れをつくってもらうためにも会長を辞任することを決断した」とのべました。

 農協「改革」関連法案は、国会に提出されています。JA全中は、現行の農協法からはずされ、一般社団法人に移行する内容となっています。JA全中内にある農協への監査機構も全中の組織外に移し、公認会計士にゆだねることになります。

 萬歳氏は「(全中を規定する)農協法3章がなくなることは残念だが、新しい全中組織で役割が果たせると思うし、やってもらいたい」と述べました。

 冨士重夫JA全中専務も、「健康上の理由」として、5月で退任する意向を明らかにしました。

安倍政権が押し付ける農協「改革」の矛盾の表れ

山下書記局長が指摘

 日本共産党の山下芳生書記局長は、9日の記者会見で、全国農業協同組合中央会(JA全中)の萬歳章会長が辞意を表明したことについて問われ、「安倍政権は環太平洋連携協定(TPP)反対の先頭にたってきたJA全中を弱体化させるため、上から農協『改革』方針を押し付けようとしている。それと農協組織、農協組合員との矛盾が噴出したものと受け止めている」と述べました。

 その上で、山下氏は「日本の農業をダメにしたのは、農協ではなく、歴代の自民党の農政だ」と指摘。「農産物輸入自由化をすすめ、家族経営をつぶす自民党農政の転換こそ求められている」と強調しました。


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