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2015年4月10日(金)

「維新」問われる擁立の責任

上西氏に新たに税金還流疑惑

秘書と父親に「自動車賃貸料」

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 「体調不良」を理由に予算案採決の本会議を欠席しながら、その前夜にショーを見せる飲食店など3軒をハシゴするなどして、「維新の党」を除名された上西小百合衆院議員(比例近畿)の政治資金に身内への税金還流疑惑が浮上しました。上西氏を公認し、擁立した同党の「身を切る改革」の空々しさを浮き彫りにするものです。


 上西氏は、2012年12月の総選挙で大阪7区から立候補、比例で復活当選し、現在2期目。

 上西氏が支部長を務める「日本維新の会衆議院大阪府第7選挙区支部」の政治資金収支報告書(13年分)によると、「自動車賃貸料」の名目で、大阪府摂津市の「アイティエス」に同年1月に22万8200円、2〜12月は毎月9万4500円の計126万7700円を支出しています。

唯一の取締役

 アイティエスは、登記簿によると、上西氏の公設第1秘書である家城大心氏の自宅が所在地で、同氏が唯一の取締役になっている有限会社(資本金300万円)。「経営に関するコンサルタント業務」「古紙の収集運搬業」などを目的に掲げています。

 また、「備品・消耗品費」の「機器交換費」という名目で同年2月28日、2万1720円が家城氏に支出されていました。

 さらに、上西氏の資金管理団体「上西小百合後援会」の政治資金収支報告書(13年分)によると、家城氏の前に、公設第1秘書を務めた上西氏の父親に毎月3万1500円、計37万8000円を「自動車賃貸料」名目で支出しています。

 問題は、秘書や父親への支出の原資です。

 第7選挙区支部の政党交付金使途等報告書(13年分)によると、同支部の収入約1658万円の72・4%、1200万円は政党助成金(税金)です。アイティエスへの支出126万7700円は、すべて政党助成金が使われていました。

 上西小百合後援会の政治資金収支報告書(13年分)によると、収入は、日本維新の会(橋下徹代表=当時)から378万円、第7選挙区支部から200万円のみ。日本維新の会の13年の収入約41億円のうち、約29億5600万円(72・1%)は政党助成金です。

 アイティエスだけでなく、秘書への「機器交換費」や、父親への「自動車賃貸料」も税金が還流していたといえます。(図参照)

 第7選挙区支部、上西小百合後援会とも会計責任者は上西氏自身。「自動車賃貸」の実態がなければ、税金で秘書や父親に「資金援助」していたようなものです。

優秀な一兵卒

 上西氏の事務所は、本紙の問い合わせに回答を寄せませんでした。

 橋下氏は、上西氏を擁立したとき、「彼女は新人ですが、組織では優秀な一兵卒です。(一般市民に近い)こういう感覚の人を(国会に)送り込んでもらいたい。後はぼくに任せてください」と訴えましたが、同党の責任こそ問われています。

図

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