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2015年4月13日(月)

米キューバ関係改善を歓迎

中南米諸国 経済封鎖中止求める

米州サミットが閉幕

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 【パナマ市=島田峰隆】南北米州35カ国の代表が参加してパナマ市で開かれた米州サミット(米州首脳会議)は11日、すべての日程を終えて閉幕しましました。中南米諸国は、米国とキューバの国交正常化交渉を歓迎する一方で、中南米との対等な関係を実現するには米国が対キューバ経済封鎖の中止やベネズエラ制裁の撤回にまで踏み込むことが必要だと訴えました。

 オバマ米大統領は、2009年の米州サミットで「中南米諸国との対等な関係」を約束したことを指摘。キューバ政策の変更がその実践だとし、「米国は過去にとらわれず、将来に目を向けている」と述べました。米キューバ間の新しい関係が「中南米地域全体の転換点」になるとも強調しました。

 今回初めて参加したキューバのラウル・カストロ国家評議会議長はオバマ氏の直後に発言。拍手で迎えられたラウル氏は「相互に尊重した対話と共存」を進める姿勢を強調し、オバマ氏がテロ支援国家指定の解除を検討していることを「積極的な一歩」と述べました。国交正常化に加えて、米国が半世紀以上も押し付けている経済封鎖の解除が必要だと語りました。

 中南米諸国は、今回の会議が米国と中南米の関係で“新しい時代を開いた”とそろって指摘しました。一方で対キューバ経済封鎖の解除と、3月に米国がベネズエラを「脅威」だとして一方的に科した制裁の撤回を求めました。

 ブラジルのルセフ大統領は米キューバ関係には「まだ長い道のりと課題がある」として経済封鎖の問題を指摘。「良好な関係が始動しているもとで一方的な制裁や孤立化政策は許されない。ブラジルは対ベネズエラ制裁を拒否する」と述べました。

 アルゼンチンのフェルナンデス大統領は「なぜ世界で最強の国がベネズエラを脅威だと考えるのか」と批判。エクアドルのコレア大統領も対ベネズエラ制裁は、内政不干渉を定めた国際法に違反するとし、「中南米側の回答は、干渉は受け入れず、制裁の撤回を求めるということだ」と述べました。

 パナマ政府は、次回の米州サミットが3年後の2018年、南米ペルーで開催されると発表しました。


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