2015年4月20日(月)
「泉南石綿の碑」建立式
込められた思い生かす
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大阪府泉南市で19日、「泉南石綿の碑」の建立式が行われました。泉南地域にあった石綿(アスベスト)工場の元労働者の健康被害について国の責任を問うた「泉南アスベスト国賠訴訟」の原告団や支援者が、最高裁が国の責任を断罪し、厚生労働相が謝罪したことを受け、たたかいに区切りがついたことを記念したものです。
「泉南地域の石綿被害と市民の会」の柚岡一禎代表は、石碑への思いについて「この地で石綿の事業を興し、石綿に関わって生活してきた。憎むべき悪魔のような石綿ではあったが、それだけではない。この地に生き、死んでいった者たちへの住民の複雑な感情を、この(『泉南石綿の碑』の)6文字に込めた」と話しました。
竹中勇人泉南市長らが来賓あいさつ。日本共産党の山下芳生書記局長・参院議員らがメッセージを寄せました。
両親を石綿肺などで亡くした岡田陽子さん(58)は「石碑には、これからのいろんなアスベストのたたかいを頑張っていくという気持ちもこもっている。1人でも、私のような人が泣かなくていいようにしていきたい」と語りました。