2015年5月14日(木)
下村文科相側に“上納” 博友会から5300万円
党支部・資金団体へ08〜13年
東京都選挙管理委員会に届け出がある下村博文・文部科学相(衆院東京11区)の後援会組織、「博友会」(以下全国博友会)の政治資金収支報告書によると、2008年〜13年に、下村氏が支部長を務める「自民党東京都第11選挙区支部」に約2400万円を“上納”していたことが本紙の調べでわかりました。全国博友会は、収支報告書の提出義務のない任意団体である地方博友会の中核的存在。任意団体を“抜け道”にして政治資金集めをしている疑惑がいっそう濃厚になりました。 (藤沢忠明)
全国博友会は、下村氏が東京都議だった1992年に東京都選管に政治団体として届け出。同年の収支報告書によると、190人から646万5000円の「会費」を集めました。
衆院選で2期目の当選をした99年には、政治資金パーティーを初めて開催、978万円を集め、01年には、「博友会セミナー」という名目で会費2万円の政治資金パーティーを開催、1584万円を1晩で集めました。
「博友会セミナー」は、02年1578万円、03年1357万5000円、04年1456万円と、毎年開催。06年には、全国で「博友会」が八つになったことを“祝賀”して「全国合同博友会記念パーティー」を開催、937万9370円を集めました。
08年にも「全国合同博友会パーティー」を開催、1947万5000円を集めたほか、「群馬博友会セミナー」で312万4160円、5回の講演会で計272万円の収入をあげ、第11選挙区支部に初めて815万円を寄付しています。下村氏の資金管理団体「博文会」にも1035万円を寄付しています。
10年以降は、出版記念パーティー、セミナー、毎年5〜6回の講演会を開催、第11選挙区支部と博文会に寄付を続けています。(図参照)
「中部博友会」に所属していた女性(60)は3月5日に会見し、「会費のつもりで支払うと、同額を献金したことになっていた」と証言しました。
全国博友会から、08年〜13年の第11選挙区支部への寄付の総額は2381万円、博文会への寄付は総額2905万円にのぼります。あわせて約5300万円。政治団体の届け出をしていない各地の博友会での資金集めが、下村氏側への巨額な“上納”となっていることを示しています。
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