2015年5月27日(水)

「平和安全」こそ偽装表示

戦争法案審議入り　志位委員長が会見

　日本共産党の志位和夫委員長は２６日、国会内で記者会見し、同日おこなった自らの代表質問について「今度の法案の大きな問題点を―後方支援、ＰＫＯ（国連平和維持活動）、集団的自衛権の三つの角度からただしましたが、政府は正面からきちんとこたえませんでした。今後の中心論点の基本・骨組みを示したので、特別委員会で一問一答として詰めていきたい」と感想をのべました。

　後方支援活動について､安倍晋三首相は｢自衛隊が現実に活動を行う期間について戦闘行為がないと見込まれる場所を実施区域に指定する」とのべました。これについて志位氏は「『見込まれる場所』とは法律のどこにも書いていない。実際に攻撃されることも、武器の使用をすることも否定しませんでした。今後の質疑できちんと詰めたい｣とのべました｡

　ＰＫＯに関わって、アフガニスタンに展開した国際治安支援部隊（ＩＳＡＦ）のような活動に参加することになるとした志位氏の質問に対し、「答弁がありませんでした。引き続き特別委員会で追及したい｣と語りました｡

　集団的自衛権行使に関わって首相は、米国の武力行使に「反対したことは一度もない」と答弁しました。

　これについて志位氏は「『反対したことがない』とはっきり認めたことは、大事です。これだけ違法な戦争をやり、国連総会で何度も非難決議が上がった国（＝米国）に対して、一度も『ノー』といったことがない政府が、集団的自衛権行使を迫られて拒否できる道理はない、とはっきりした」と述べました。

　会見で志位氏は「戦争法案」との批判が「レッテル貼り」だと答弁した安倍首相の姿勢について問われ、「『平和安全法制』こそが偽装表示だと思います」と指摘。「戦争への道を『平和と安全』というきれいな言葉をまぶしてごまかそうとしています。実態は、戦争への道を開く戦後最悪の法案ですから、力尽くして、その中身を明らかにしていきたい｣と語りました｡