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2015年5月29日(金)

フランス国立追悼施設

対独抵抗活動家4人を顕彰

“ナチス占領にノン唱えた”

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 【パリ=島崎桂】フランス政府が定めるレジスタンス(対ナチス抵抗運動)記念日を迎えた27日、同国のオランド大統領は、第2次大戦中のレジスタンス活動家4人を国立追悼施設パンテオンに顕彰しました。

 オランド氏は顕彰式典の中、「(ナチスによる)占領に対し、4人は即座に、強硬に『ノン』を唱えた」と強調。レジスタンスとしての4人の活動を紹介し、「フランスを形作った四つの歴史」としてたたえました。

 今回パンテオンに顕彰されたのは、ジェルメーヌ・ティヨン、ジュヌビエーブ・ドゴール(以上女性)、ピエール・ブロソレット、ジャン・ゼイの4氏。

 ティヨン氏(2008年に死去)は、対ナチス協調路線をとっていたビシー政権下で、多くの政治犯の脱獄を支援。ティヨン氏と共にレジスタンスに参加したドゴール氏(02年に死去)は戦後、貧困問題に従事し、国際NGO「ATD第4世界」の母体を創設しました。

 ブロソレット氏は、国内のレジスタンス組織の結集に尽力した後、ビシー政権により逮捕。拷問を受ける中、秘密を漏らすまいと6階の窓から身を投げ、命を落としました。

 ゼイ氏は、社会党や共産党が反ファシズムを掲げて樹立した人民戦線政府(1936〜37年)で国民教育相を務めましたが、ビシー政権はレジスタンス活動を理由に同氏を逮捕。ユダヤ系の出自であったため、ナチス寄りの民兵により獄中から誘拐、殺害されました。

 レジスタンスには当時、非合法とされていた共産党員、共産主義者も数多く参加。仏共産党本部では27日夜、レジスタンスの追悼集会が開かれました。

 同党のピエール・ロラン全国書記は集会で、レジスタンスが築いた反ファシズムの「記憶に対する義務」を強調。フランスや欧州で台頭する極右、排外主義とのたたかいや、平和への取り組み強化を呼び掛けました。


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