2015年7月6日(月)
河口堰開門調査ぜひ
岐阜 閉鎖20年で長良川シンポ
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三重県桑名市の長良川河口堰(ぜき)が閉鎖されてから6日で20年を迎えるにあたり、開門調査を求める市民団体などでつくる実行委員会は、「よみがえれ長良川」と題し、4日に現地観察会、5日に長良川国際会議場(岐阜市)でシンポジウムなどを行いました。
シンポ会場には300人が集まりました。パネリストは熊本県の荒瀬ダム撤去運動に取り組んだ、つる詳子・自然観察指導員熊本県連絡会会長、茨城県の霞ケ浦導水事業見直し運動をしている浜田篤信・元茨城県内水面水産試験場長、長良川の魚類に詳しい向井貴彦・岐阜大学准教授の3氏が務めました。
向井氏は、ゲートが閉まり海へ移動する魚が減り、ヨシ原も激減したことを紹介。「20年もたてば多くの人が『こんな川だろう』と良さを忘れてしまうと当局は思っているのでは」と語り、若い人に川をよくできることを理解してもらう重要性を語りました。
つる氏は、漁民、市民、農民それぞれのたたかいが荒瀬ダム撤去の力になったと話し、「特別な例で終わらせないよう続いて」と激励しました。
浜田氏は、茨城県を流れる利根川も水門のせいでウナギやアユが減ったことを挙げ、「連携して運動したい」と呼びかけました。
漁師の若手とベテランのトークでは、長良川で生計が立てられるようにする思いが語られました。集会は、開門調査を求める「宣言」を採択。実行委は6日、国土交通省に要請するとしています。