2015年7月15日(水)
農家所得増 根拠なし
農協「改革」 紙議員が批判
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日本共産党の紙智子議員は14日の参院農林水産委員会で、安倍首相が施政方針演説(2月12日)で「農協改革」の目的を農家の所得を増やすためだと述べた問題を取り上げ、農家所得の推移を示す資料も出さず根拠はないと批判しました。
紙氏は、国産農水産物の生産額規模のうち、農家がどれだけ取り分を得たかを示した統計(産業連関表)は5年ごとに発表されることになっているものの、5年を半年近くすぎてもいまだ発表されていないと指摘しました。
その上で紙氏は「農家の所得にかかわる資料もなく、なぜ所得倍増などといえるのか」と批判。同統計の早期提出を求めました。
紙氏はさらに、農水省が「6次産業化」の推進、輸出拡大をいっているが、加工品は農家の取り分にはならないと指摘。「安倍首相の演説は国民に誤解を与え、誤った方向に誘導したことを(政府は)率直に認めるべきだ」と主張しました。
林芳正農水相は「農業全体の所得を増やす」と述べるにとどまり、農家の所得が増える道筋を示すことができませんでした。