2015年7月24日(金)
一般廃棄物処理委託の競争入札問題
環境省通知の周知徹底こそ
市田参院議員 熊本の業者要請に同席
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日本共産党の市田忠義参院議員は23日、熊本県八代市が一般廃棄物処理業務を一般競争入札で外部委託する問題をめぐり、同市内の清掃業者による環境省への要請に同席し、「(委託は)経済性の確保等の要請ではなく、業務の確実な履行を求める」とした昨年10月の環境省通知を周知徹底するよう求めました。
環境省の同通知は、最高裁が昨年1月の判決で「廃棄物処理法において、一般廃棄物処理業は専ら自由競争に委ねられるべき性格の事業とは位置付けられていない」と述べたことにもとづくもの。一般競争入札は、価格競争をあおり、廃棄物の不適正な処理を誘発することが考えられ、同通知の趣旨とはそぐわないものです。これまで熊本県内で一般競争入札をした例はありませんでした。
要請で清掃業者は、厳しい経営のなかでも市の業務を請け負ってきたことを語り「市は環境省通知と廃棄物処理法の趣旨を理解していないのではないか」と訴え、話し合いにも応じない市当局の姿勢も伝えました。
市田氏は「一般競争入札が全国に広がれば、環境省の通知や最高裁判決がいかされなくなる。全国的な環境行政にとって重大な問題だ」と指摘しました。
環境省廃棄物・リサイクル対策部の和田篤也課長は、同通知以降は一般競争入札の導入を見直す動きが広がっていることを明かしたうえで「通知の周知徹底をはかりたい」と答えました。
環境省への要請には、熊本県の日本共産党南部地区委員会の橋田芳昭地区委員長も参加しました。