2015年8月3日(月)
公選制廃止論拠なし
紙氏「農業委の役割否定に」
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日本共産党の紙智子議員は7月30日の参院農林水産委員会で、農業委員会の公選制の廃止に論拠はなく、農業委員会の役割を事実上否定することにつながると批判しました。
公選制の維持を多くの農業委員会が求め、衆院の参考人質疑や地方公聴会でも維持を望む声があがっています。農水省はアンケートで農業委員会の活動が評価されていないから公選制を廃止するといっていますが、アンケートに答えたのは大規模な農家200人でサンプル数として少なすぎます。
政府はまた、無投票の多さを廃止の理由にあげますが、1950年代の設置当時から無投票当選が75%あり、当時は農水省も無投票が多くても公選制の役割を認めていました。
紙氏は「なぜ見解を変えたのか」「(この問題の背景には)戦後のレジーム(枠組み)を変えるという安倍晋三首相と財界の意向がある」と批判しました。林芳正農水相は、安倍首相の意向に沿う「改革」であることを認めました。
紙氏はさらに、公選制を廃止して新設される任命制は、市町村長による恣意(しい)的な農業委員の選任がされるのではないかと追及したのに対し、林農水相は「いろいろなケースが考えられる」と否定しませんでした。