2015年8月7日(金)
戦争法案撤回を拒否
被爆者要求に日米同盟に固執 安倍首相会見
安倍晋三首相は6日、広島市内で記者会見し、被爆者代表が戦争法案の撤回を求めたことについて問われ、「万が一の備えも怠ってはならない。国民の命と平和な暮らしを守りぬくために不可欠だ」として拒否しました。
首相は昨年も、集団的自衛権の行使を容認した「閣議決定」の撤回要求を拒否しています。2年連続して被爆者の願いに背を向けたことで、反発は避けられません。
さらに首相は、広島市の松井一実市長が記念式典で「武力に依存しない幅広い安全保障」に言及したことについて、「日本が危険にさらされたときには日米同盟が完全に機能する。このことを世界に発信することで紛争を未然に防ぐ」として、日米同盟による軍事力の威嚇に固執する姿勢を強調しました。米国の「核の傘」からの脱却については回答を避けました。
首相は米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)に代わる名護市辺野古の新基地建設について、「普天間の固定化は絶対に避けなければならない」と指摘。「辺野古移設に関する政府の考え方をご理解いただきたい」として、新基地建設に固執する立場をあらためて示しました。
7日に予定されている沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事との会談でも「協力」を求める考えを示しました。