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2015年8月26日(水)

水俣病 地域外に3076人

熊本県公表 救済の特措法該当

住民健康調査患者会が要求

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 熊本県は25日、水俣病被害者の救済に関する特措法に基づく処分をめぐり、水俣病患者が多発したとされる対象地域以外の申請者数5858人中、3076人(52・5%)が一時金支給対象に該当すると判定した集計結果を公表しました。

 特措法は、不知火(しらぬい)海が水俣病原因物質のメチル水銀に汚染された当時に居住し、感覚障害など水俣病に特有の症状を抱える被害者に一時金210万円や療養費を支給することを定めたもの。県の集計によると、申請総数2万7960人中、一時金は1万9306人、療養費は3510人が支給対象に該当すると判定されています。

 この日、最大の患者団体である「水俣病不知火患者会」は同県水俣市内で会見し、「特措法結果を検証し、すべての水俣病被害者救済のための健康調査を求める」との声明を発表しました。

 声明は、特措法の地域や出生年月による線引きを超えて一定の救済がなされていることに言及。「被害の広がりを熊本県自身が認めたということであり、不知火海沿岸の住民を対象とする健康調査を実施するのは当然のこと」とのべています。

 大石利生会長は、約76%が一時金支給に該当すると判定された対象地域内に比べ、約半数にとどまった地域外の救済率の低さを指摘。とりわけ3割前後と低い天草市や上天草市の対象地域外について「県は市町村単位だけではなく大字ごとの処分結果を公表して、地域外の汚染の実態を明らかにすべきだ」と語りました。


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