2015年9月16日(水)
瀬戸内海の干潟守れ
島津氏 埋め立て禁止を主張
|
日本共産党の島津幸広議員は11日の衆院環境委員会で、干潟や藻場の「創出」を掲げる瀬戸内海環境保全特別措置法改定案について質問。瀬戸内海の生態系や自然環境にとって干潟や藻場の保全が最も重要であり、埋め立てを原則禁止とし、埋め立て地を増やすべきではないと主張しました。
島津氏は、人工干潟が失敗した例もあると指摘し、「新しくつくって、代わりに別の干潟や藻場をつぶすことはしないということでよいか」とただしました。環境省の高橋康夫・水・大気環境局長は「現存する藻場や干潟を保全するものだ」と答弁しました。
島津氏は、埋め立て後に広大な遊休地が生まれている問題について、垂直護岸に緩い傾斜をつけることで水生生物を戻す活用も検討すべきだと求めました。望月義夫環境相は「国交省、関係府県と連携して遊休埋め立て地の実態を把握し、活用の可能性について検討したい」と答えました。
島津氏はさらに、海砂掘削後の埋め戻しに有害な水銀や六価クロムなど重金属を含む鉄鋼スラグを使うべきではないと述べ、しゅんせつ土砂の代わりのものを使う場合でも継続的な安全性のチェック機能を厳しくすべきだと強調しました。高橋局長は「埋め戻し、藻場・干潟の造成の材料は悪影響を与えないことが担保されることが重要だ」と答えました。
同法案は同日の同委員会で、全会一致で可決されました。