2015年9月17日(木)
怒りの渦 開会ずれこむ
野党結束 深夜まで攻防
戦争法案 参院委
国会は16日夜、参院安保法制特別委員会の鴻池祥肇(こうのいけよしただ)委員長と自民・公明両党が戦争法案の締めくくり総括質疑を設定しましたが、野党が猛反発するなか委員会開会のめどが立たず深夜にもつれ込みました。国民の声を聞く地方公聴会を開いたその日に、採決を前提にした締めくくり質疑を行おうとする暴挙です。国会周辺や、同日午後の地方公聴会が開かれたJR新横浜駅周辺では、おびただしい数の国民・市民が会場を包囲し、「強行採決絶対やめろ」「戦争法案絶対反対」を叫び続けました。
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委員会に先立つ理事会の開催前から野党議員が理事会室周辺に押し寄せて猛抗議。たびたび休憩となり、委員会が開けず、断続的に協議が続きました。今週中に戦争法案の成立を狙う与党側と、国民の声に応え断固阻止で結束する野党側の攻防は緊迫の度合いを増し、同日深夜から17日にかけ、特別委員会での強行採決を許すのか、予断を許さない状況が続きました。
委員会に先立って野党側は、今後の国会対応をめぐって党首会談や書記局長・幹事長会談、参院国対委員長会談を断続的に開催。同日夕に開かれた共産、民主、維新、社民、生活、参院会派「無所属クラブ」の6党・会派の党首会談では、(1)採決を前提とした締めくくり総括質疑を委員長職権で設定したことに断固抗議し、開会に反対の立場で結束してたたかうこと、(2)委員会採決を強行した場合は内閣不信任や問責決議案などあらゆる手段を駆使して、結束して頑張りぬくこと―の2点を確認しました。
地方公聴会も終わらないうちから、委員長職権で締めくくり総括質疑が設定されたことについて、公述人から「この国の民主主義に失望しつつあります」(水上貴央弁護士)との厳しい批判が上がりました。