2015年10月22日(木)
新閣僚 問題続々 改造後2週間もたたずに
「政治とカネ」 公選法違反の疑い…
安倍晋三首相が「自民党は人材の宝庫」だと豪語し、発足させた第3次安倍改造内閣―。改造後2週間もたたずに、「政治とカネ」の問題などを抱える新閣僚がぞろぞろと出ています。
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森山裕農林水産相=衆院鹿児島5区=。自身が代表を務める党支部が、談合で指名停止処分を受けた企業から2011年以降3年にわたり698万円の献金を受領していたことが発覚しました。
馳浩文部科学相=衆院石川1区=が代表の党支部は、国や県から補助金交付を受けた企業から献金をもらっていました。今年2月には、国の補助金交付が決まった企業からの献金受領などにより、西川公也農水相(当時)が辞任しています。
島尻安伊子沖縄北方相=参院沖縄選挙区=は、10年7月の参院選の年に、自らの名前と顔写真の入ったカレンダーを支援者に無料配布したことが判明。公職選挙法(寄付の禁止)に抵触する可能性が浮上しています。批判を受け、“カレンダーではない。ポスターだ”と説明を変えています。
高木毅復興相=衆院福井2区=は、一部週刊誌で、過去に女性の下着を盗んだとのスキャンダルが報じられています。当初は事実関係を問われて「お答えを控えさせていただく」と説明を避けていましたが、20日の記者会見で「そうした事実はない」と否定しました。否定しながら、週刊誌報道への法的対応はしないとしています。
河野太郎行革相=衆院神奈川15区=は、これまで安倍政権による原発推進のエネルギー基本計画案を「見るも無残な、恥ずかしい素案」と批判していました。入閣後は態度を豹変(ひょうへん)。自身のホームページでは、エネルギー政策など「主張・政策」の内容を閲覧不能にするなど、自ら主張を封じています。
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こうした中、野党は審議すべき多くの重要課題があるとして早期の臨時国会開会を要求しています。政府・与党は、安倍首相の外交日程などを口実に応じようとしていません。一連の内閣の「政治とカネ」問題についても「それぞれの大臣が説明している通り、問題ない」(菅義偉官房長官、19日の会見)と開き直っています。民意を封殺し、腐敗・堕落した安倍独裁政治が極まっています。