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2016年1月31日(日)

URからS興業への補償金2.2億円契約

甘利氏側の接触2カ月後

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 甘利明前経済再生相の辞任につながった同氏事務所の口利き疑惑で、都市再生機構(UR)が千葉県の建設会社S興業に補償金2億2千万円を支払う契約を締結したのは、甘利氏の秘書らがURと最初に接触した日の約2カ月後であることが30日までにわかりました。URがその後も甘利氏側との接触を重ねていたことが明らかになっており、口利きの有無の解明が焦点となっています。

 (「政治とカネ」取材班)


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(写真)甘利氏側に現金を渡した建設会社S興業に隣接する、都市再生機構(UR)の道路工事現場=千葉県白井市

 S興業は、自社の敷地周辺での道路建設をめぐってURに補償金を求めており、交渉を有利に進めるために甘利氏の事務所に口利きを依頼したとされます。甘利氏側はS興業から現金を受け取っており、口利きの事実が確認されればあっせん利得罪に問われる可能性があります。

 URによると、S興業と補償金2億2千万円の支払い契約を交わしたのは2013年8月。甘利氏は会見で、秘書がその直前の13年5月〜6月ごろにS興業の名前が入った資料を持ってUR側を訪れたことを認めましたが、口利きは否定しています。

 URは13年6月〜16年1月にかけて、甘利氏の秘書らと12回にわたって面談していたことを明らかにしました。

 S興業が補償金を受けた後の14年ごろにも同社とURとの新たなトラブルが浮上しており、補償交渉は続いていました。

 この中でURと甘利氏側の面談は特に15年10月に集中し、同5日から28日にかけて5回行われています。同5日の面談ではUR職員の1人が神奈川県大和市の甘利氏の事務所を訪れ、秘書2人とともにS興業の総務担当者も同席して約30分話しています。

 同26日の面談は、UR職員3人と秘書2人が横浜市内の居酒屋で行い、URは「神奈川県議団の視察について甘利事務所に取りまとめへの尽力をいただいたお礼。飲食代はURが負担した」と説明します。

 28日発売の『週刊文春』によるとこの時期、甘利氏の秘書はUR側とのやり取りについてS興業の総務担当者に、「(UR職員を)開口一番威圧した」などと報告していました。

 口利きの有無についてURは、秘書らとの面談時に職員が作成したメモなどの調査を進めています。30日の本紙の取材に「精査中のものも残るが、現時点で口利きの事実があったとは認識していない」と答えました。

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