2016年2月21日(日)
政党助成で政界劣化
参院調査会 倉林氏に参考人
|
参院「国の統治機構に関する調査会」は17日、「二院制議会における今日の参議院の役割」をテーマに参考人質疑を行いました。
日本共産党の倉林明子議員は、小選挙区制と政党助成法によって自民党などの党首が小選挙区候補の公認権と選挙資金の配分の権限を手にすることになったとして、これらが日本の政治・政党にもたらした影響について見解を尋ねました。
筑波大学大学院人文社会科学研究科の岩崎美紀子教授は、政党助成金が政党の離合集散を促している問題点を指摘し、「政界の劣化につながっているのではないか」との考えを示しました。
早稲田大学政治経済学術院の日野愛郎教授は政党助成金について、欧州の政党政治の歴史的経緯から「正当化できる」としつつも、いまの日本では政党のガバナンス(統治能力)の問題から「必ずしも政策型の民主政治を根付かせることに結びついていない」と指摘。年間約320億円もの支出がどのように使われているのか注視すべきだと述べました。
倉林氏は小選挙区制について、「憲法が要請する『民意を忠実に執行する内閣』とかけ離れた実態をつくった要因になっている」と強調しました。