2016年3月12日(土)
異次元緩和の中止を
暮らし・経済に打撃 小池議員要求
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日本共産党の小池晃議員は10日の参院財政金融委員会で、政府・日銀が進める金融政策が国民の暮らしと経済に打撃を与えていることの責任を問い、異次元緩和の中止を求めました。
小池氏は、日銀の低金利政策の下、1991年〜2014年の受取利子と支払利子の差額を比べると家計部門は差し引き392兆円(年平均16兆円)のマイナスなのに、企業部門は571兆円(年平均24兆円)のプラスとなることを指摘しました。
小池氏が「家計部門から企業部門に巨額の所得が移転したという事実を認めるか」とただしたのに対し、黒田東彦日銀総裁は「金利水準が低下すると、所得移転が行われる面があることは否定できない」と認めました。
続けて小池氏は、異次元緩和と日銀の財務問題を追及。政府の「経済・財政再生計画」財政試算で、24年まで毎年5000億円を見込んでいる国庫納付金について、元日銀副総裁らが最長6年間ゼロになる可能性が高いと警告していることを示し、「国家財政に何兆円もの穴をあける可能性がある。このままでいいのか」とただしました。
麻生太郎財務相が「出口の問題は日銀の所管だ」と答弁したのに対し、小池氏は「財政当局の問題だ。財政も含め日本の未来に関わる」と厳しく批判しました。