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2016年3月24日(木)

検証 政治とカネ

林経産相 政治資金の「私物化」?

自らに1850万円「寄付」

原資の大半は政党助成金

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 所管する原子力政策について、「勉強不足」を認めた林幹雄経済産業相(衆院千葉10区)が、みずからが代表を務める政党支部から、2012〜14年の3年間で、「寄付金(選挙関係費)」や「組織活動費」の名目で、約1850万円を受け取っていたことがわかりました。同支部は同3年間に5000万円近い政党助成金=税金を受け取っており、政治資金の「私物化」が問題になりそうです。


「組織活動費」などの名目で

 林氏が代表の「自民党千葉県第10選挙区支部」の政治資金収支報告書によると、林氏は、総選挙があった12年11、12月に計800万円、14年11月に計850万円をそれぞれ「選挙関係費」として、受け取っています。また、「組織活動費」として、林氏あてに、12、13両年は、毎月1回の計12回、14年は1、4、5月に計3回の支出をしています。金額は、多い月で17万5000円、少ない月は3万円で、総額199万7750円にのぼります。

 同支部から林氏個人への「支出」は、計約1850万円ということになります。

 同支部の収入は、12〜14年の3年間で、計約1億5040万円。うち、企業・団体献金が計約3800万円で、自民党本部からの寄付が4875万円にのぼります。集めた政治資金の12・3%が、林氏個人に流れたことになるのです。

 一方、同支部の政党交付金使途等報告書によると、自民党本部からの寄付はすべて政党助成金で、「選挙関係費」もすべて政党助成金が原資となっています。林氏に個人的に支出された約1850万円の大半は、国民の税金だといえます。

 林氏は、みずからが代表を務める政党支部からの資金提供をどう処理したのか。「雑所得」として申告していなければ、脱税ということになります。政治資金の「私物化」疑惑にどう答えるのか。

 林氏の事務所は本紙の問い合わせに「政党機関紙からの質問には回答しておりません」としています。

図:林幹雄経済産業相が代表の自民党支部をめぐるおもなカネの流れ(2012〜14年)

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