2016年4月2日(土)
「停波」発言撤回迫る
吉良氏 「放送への政治介入」
|
日本共産党の吉良よし子議員は3月31日の参院総務委員会で、高市早苗総務相が「政治的公平性が順守されていない」と判断するテレビ番組について「電波停止もありうる」と発言した問題を取り上げ、その撤回を強く要求しました。
吉良氏は、放送法は政府が言論の自由を放送事業者に保障することが出発点であったこと、国民を戦争に駆り立てるプロパガンダに使われた戦前の反省にたって新憲法に合わせて制定された歴史的経緯を指摘。「放送法を根拠に政府が介入することがあってはならない」とただしました。
高市総務相は「私が電波を止めろと言ったことはない」と繰り返し弁明。停波を命令する場合も「極めて限定的で慎重な運用に配慮する」として、発言の撤回を拒否しました。
吉良氏は、高市氏の停波発言に対する学者や著名ジャーナリストの抗議の声を紹介。「声を上げる背景には、政治介入ととれる部分があるからだ」「すでに、『一種のマスコミの萎縮現象が起きている』との意見も出されている」と迫りました。
高市氏は「戦前のように政府が検閲することはありえない」とのべましたが、吉良氏は「戦前の轍(てつ)を踏まないというのであれば、電波を人質にとるような発言そのものを撤回するしかない」と重ねて求めました。