2016年4月15日(金)
保育士は正規雇用に
田村智子氏 「政治の喫緊課題」
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日本共産党の田村智子議員は13日の参院決算委員会で、保育士など公務職場で増加している非正規雇用の問題を追及、保育士不足の解決に向けた処遇改善が「政治の喫緊の課題だ」として正規雇用の拡充や定数削減中止を求めました。
田村氏は、市区町村の保育士について、非正規職員が2012年に全体の53%に増えた実態を指摘。13年間も正規職員を採用せず15年度末時点で34歳以下の保育士がゼロとなった東京都江戸川区や、同様のやり方で公立保育所の全廃を狙う中野区の例を示し、「人材育成が大きくゆがむ」と批判。大阪市では非正規のみの募集で保育士が確保できず、15年度までの3年間で公立保育所の定員を394人も減らしたと述べ、「正規職員を採用しないやり方が、もっとも切実な住民要求に応える業務を後退させている」と追及しました。
高市早苗総務相は「(雇用形態や処遇は)自治体が責任を持って適切に判断すべきだ」と無責任な答弁に終始しました。田村氏は「これでは保育士の処遇改善にも逆行する」と批判しました。
田村氏は非正規職員の不安定な働き方の実態を示し、公務労働者の経験などに見合った正規雇用化や、短時間勤務者の任期なし雇用の制度化を要求。消極的な答弁の総務相に対し「正規化を進めるという安倍政権の宣伝はまったくの看板倒れだ」と批判しました。