2016年4月29日(金)
住民の生活を脅かす
田村智子氏 羽田増便撤回求める
日本共産党の田村智子議員は25日の参院決算委員会で、羽田空港の増便にともない国交省が東京都内の住宅密集地を低空で飛行するルートを計画している問題を取り上げ、住民生活を脅かすとして撤回を求めました。
田村氏は、計画に対し都内各地の住民から騒音や安全性への不安が出ていると指摘。大井町(品川区)付近では高度305メートルの低空飛行により、走行中の地下鉄レベルの騒音が発生するとされるなど各地の影響を示し、今まで海に落ちていた機体付着の氷の塊や、部品が保育所や学校、病院がひしめく住宅街に落ちる危険を指摘しました。
国交省の佐藤善信航空局長は「羽田空港の機能強化は不可欠。関係自治体に説明していく」と答弁しました。
田村氏は、国交省による住民説明会は会場にパネルを張り出すのみだと批判。国交省職員によるまとまった説明を行い、質問に答える説明会開催を求めました。石井啓一国交相は「ホームページや特設電話窓口などを活用し、住民の幅広い理解がもらえるよう努める」と述べました。
田村氏は、「原則として国は、飛行ルートを設定する上でさまざまな制約を関係自治体などと取り決めている」と述べ、大田区との間では「京浜島上空を飛行しない」としている事例を紹介。「自治体との約束をほごにするのか。住民の安全性をさしおいた(空港の)機能強化はありえない」と批判しました。