2016年4月29日(金)
自然環境への配慮を
本村氏 洋上風力発電に懸念
|
日本共産党の本村伸子議員は20日の衆院国土交通委員会で、洋上風力発電の建設について、十分な自然環境や生活環境への配慮を求めました。
同発電では、渡り鳥の移動阻害や干潟など生態系への影響、低周波音による健康被害が懸念されています。
本村氏は、発電設置区域を決める審議会に有識者や住民参加を主張。意見公募や住民説明会で出された意見を生かすよう求めました。石井啓一国交相は「しっかり検討して適切に対応することが重要だ」と答えました。
本村氏は、1万キロワット以下の洋上風力発電に環境影響評価(アセス)が義務付けられていないことを指摘。1000〜2000キロワット程度でも被害が起こっているとして「発電規模に関係なく評価すべきだ」と主張。環境影響評価の規模要件を1万キロワットから5万キロワットへ緩和することは許されないと述べました。
環境省の深見正仁大臣官房審議官は「ナショナルミニマム(国民的最低限度)の基準設定の観点から規模要件を設定している」としか答えませんでした。
本村氏は、環境アセス評価項目の選定が事業者まかせで、低周波被害に関する環境基準も定まっていないと指摘。深見審議官は「環境アセスの項目や手法について技術的な検討を進め、年度内に基本的な考え方を取りまとめる」と述べました。