2016年5月23日(月)
「1億総活躍プラン」
藤野氏 党の対案示し論戦
NHK「日曜討論」
日本共産党の藤野保史政策委員長は22日、NHK「日曜討論」に出席し、政府が18日に発表した「1億総活躍プラン」の柱とされる同一労働同一賃金や保育士の処遇改善、同プランで先送りされた給付型奨学金について、党の抜本的対案を示して各党代表と論戦を交わしました。(詳報)
同一労働同一賃金について藤野氏は、安倍政権が昨年、正規社員を非正規社員へ置き換えやすくする労働者派遣法の改悪を行ったことや、今国会に労働基準法改悪案=「残業代ゼロ法案」を提出していることなどを指摘し、「過去、将来にわたって労働法制の規制緩和をすると言っていることをどう見直すのかが問われる。そこを見直さなければ本当の意味の労働環境の改善はできない」と主張しました。
同プランが保育士の給与を月額6000円引き上げるとしていることに対して藤野氏は、緊急に5万円引き上げる法案を野党共同で提案していることを紹介し、「これは超党派で実現したい」と強調。保育士の処遇改善と社会的地位の引き上げとともに認可保育所を増やすことが緊急の根本課題だと指摘しました。また、政府が進める企業主導型保育について、「資格のない『保育士』を雇えるような規制緩和をやって子どもを(保育所に)詰め込もうとしている。親の期待に応えられない」と批判しました。
給付型奨学金について藤野氏は、今の奨学金の実態は「学生ローン」だと指摘し、「学生の皆さんは、大学で学ぶだけのために、これだけの借金を強いられている。こういう国に未来はない」と述べました。そして、月額3万円、年間36万円を70万人に支給する給付型奨学金の党の提案を紹介し、「この財源は2500億円ぐらいです。政府の姿勢で出せるレベルです。ぜひ、こういう方向に転換したい」と強調しました。