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2016年5月28日(土)

緒方副委員長、中国共産党中連部部長と会談

南シナ海問題などで意見交換

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(写真)中国共産党中央対外連絡部の宋涛部長(右)と会談する緒方靖夫副委員長=25日、北京(小林拓也撮影)

 【北京=小林拓也】北京を訪問した日本共産党の緒方靖夫副委員長・国際委員会責任者は25日、中国共産党中央対外連絡部の宋涛(そうとう)部長と会談し、日中関係とそれに関わる歴史問題、地域情勢などで意見交換しました。

 南シナ海問題について、緒方氏は「中国自身も認めているように、南シナ海で領土に関わる紛争の存在は明白だ。領有権の判断に関わるつもりはないが、話し合いによる外交的な解決しかない」と指摘。「中国は岩礁や浅瀬を大規模に埋め立て、飛行場や軍事施設まで造っている。これは、中国も署名した南シナ海行動宣言(DOC)に反しており、一方的行動は中止すべきだ」と述べ、党の立場を伝えました。

 宋部長は「中国は主権と海洋の権利を断固守る。各国の航海の自由は守っている」とし、歴史的事実と国際法に基づき、当事国が交渉を通じて平和的に解決するという中国の立場を説明しました。

 また緒方氏は、オバマ米大統領の広島訪問に触れながら、国際会議などで「世界の指導者の広島、長崎訪問を促す」決議案に中国が反対していることに関し、「原爆投下で犠牲になったのは、侵略者でなく国民だ。訪問を通じ、非人道的な被爆の実相を知り、人類的惨害を繰り返さない意思を促すのは当然だ。被爆者はじめ国民が理解できる対応をしてほしい」と求めました。

 さらに緒方氏は、昨年12月の国連総会で、中国が米ロ英仏の核保有国とともに、核兵器のない世界実現のための法的措置の作業部会設置に反対したことを挙げ、諸国民の核兵器廃絶の願いに応える対応を要請しました。宋氏は「中国の核政策は、全面廃絶・先制不使用という点で不変だ」と述べる一方、「日本政府が被害だけを強調し、侵略の罪を隠すやり方には反対する」と表明しました。


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