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2016年6月12日(日)

舛添都知事逃げ場なし

共産党が追及 次々と新疑惑

徹底解明して辞職しかない

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 東京都の舛添要一知事の政治資金不正支出、高額海外出張、公用車の私的使用など一連の公私混同問題に、「知事の説明は納得できない」「早く辞職しなさい」と都民から怒りの声が湧き上がっています。

 (岡部裕三、山本健二、東京都・川井亮)


 日本共産党都議団(17人)は都議会本会議で、「疑惑に関わる全ての事実を明らかにし、すみやかに辞職すべきだ」(和泉なおみ都議=7日の代表質問)、「見苦しい言い逃れはやめてください」(大島よしえ都議=8日の一般質問)と、説明を拒み続ける舛添知事を厳しく追及しました。

 舛添知事の一連の疑惑は、共産党都議団が4月7日の記者会見で、知事の高額海外出張の実態を告発したことがきっかけになりました。その後、公用車での神奈川県湯河原町の別荘通い、政治資金疑惑が相次いで報道され、共産党都議団は独自の調査で新たな疑惑を次々に明らかにしました。

 焦点の一つは、舛添氏の政治団体「グローバルネットワーク研究会」「新党改革比例区第四支部」(ともに2014年に解散)、「泰山会」の政治資金不正支出問題です。

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(写真)舛添氏が家族旅行で宿泊した千葉県木更津市のホテルの領収証。支払先は舛添氏の政治団体名だが、支出目的の記載はない。共産党都議団が情報開示請求で入手

与党・自公に厳しい目

大半政党助成

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(写真)質問する和泉なおみ議員=7日、都議会本会議

 政治資金の大半を政党助成金(税金)に依拠していた舛添氏の政治団体は、子ども服や漫画・児童書、似顔絵入りまんじゅう、美術品、外国で民芸品を買いあさりました。

 政治資金オンブズマンは、政治資金収支報告書の虚偽記載と美術品などの業務上横領の疑惑で、東京地検に告発しています。

 中でも疑惑が深いのは、知事が13年と14年の正月に龍宮城ホテル三日月(千葉県木更津市)に支払った家族旅行の宿泊費を、政治資金収支報告書に「会議費用」として記載した問題です。

 舛添知事は6日、「第三者の厳しい目」で調査してもらったとして、弁護士2人に依頼した「調査報告書」を公表しました。

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(写真)質問する大島よしえ議員=8日、都議会本会議

 会見に同席した元検事出身の弁護士2氏は、ホテル三日月で「会議費用」の名目で政治資金から宿泊費を支出した疑惑について、会議ではなく「面談」「相談」したという相手の会社社長から聞き取りもせずに、「違法とはいえない」と結論づけました。

あす集中審議

 メディアや都民から「代理人弁護士が舛添知事の説明をうのみにしただけだ」「納得できない」と厳しい批判を浴びました。

 和泉なおみ都議は、知事が5月の会見でホテル三日月の宿泊費について「事務所関係者らと会議を行っていた」と説明していたのに、調査報告書では「会社社長との面談」と食い違っていると指摘し、「虚偽記載が明らかにならないよう、虚偽の作り話」ではないかと追及。舛添知事は面談相手の氏名の公表を拒み、「会社社長との面談(は)、具体的には会議という表現であってもよかった」と居直りました。

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(写真)舛添要一都知事=8日、都議会本会議

 大島よしえ都議は、情報開示請求で入手したホテルの領収証のコピーをパネルで示し、領収証には支出明細書が付いていない事実を指摘。領収証から明細書をわざわざ切り離したのではないかと追及しました。舛添知事は「定かな記憶がございません」と、疑惑政治家が過去に繰り返してきた言葉を口にしました。

 都議会総務委員会は13日と20日に、知事の出席を求めて集中審議を行うことを決めました。日本共産党など野党の結束した力で実現したものです。

 同時に、疑惑の徹底解明には共産党が提案する百条委員会設置が不可欠です。

 自民党は、8日の一般質問で、知事に「身を切る覚悟が必要だ」などと迫る一方で、百条委設置について「多くが知事就任前の疑惑。百条委で追及することがなじむのか」と質問。都側から「自治事務と直接的にかかわらず、なじみにくい」との答弁を引き出しました。

 これに対して、マスコミからは「舛添氏への配慮も見せた」(「毎日」9日付)「自民は責任追及の“切り札”となる『百条委員会』の設置には後ろ向きだ」(「産経」同)などと報道されています。

 自民党には、医療法人「徳洲会」グループからの裏献金疑惑による猪瀬直樹前知事の辞職を受けた14年2月の都知事選で、公明党とともに舛添氏を担いだ与党としての責任があります。

 自公両党が舛添氏の疑惑解明にどこまで本気で取り組むのか、都民の厳しい視線が注がれています。

「百条委設置へ頑張って」

共産党都議団に激励相次ぐ

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(写真)舛添都知事の説明に納得できるかなど、アンケートをとる共産党都議団=2日、東京・新宿駅東口

 舛添知事の一連の疑惑を鋭く追及している日本共産党都議団に連日、期待と激励の声が相次いでいます。

 共産党都議団に寄せられたメールは300件を超し、「独自に調査されているのがとても伝わりました」「都議会では共産党さんだけが頼りです。(中略)東京の最後の良心を見せてください」「共産党が今の日本で一番庶民の目線に立った政党」との声も寄せられました。

 電話も9日だけで100件以上が控室に殺到。「百条委員会の設置のため、共産党が先頭に立ってほしい」など期待の声がほとんどでした。

 一方、東京都には7日までに電話やメールなど2万9400件の抗議や意見が殺到し、5000万円裏献金事件で辞職した猪瀬直樹前知事への抗議(2403件)の12倍に上ります。知事の説明には「納得できない」との声が多数を占めています。


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